Bookingsとは、契約が締結された瞬間に顧客が確約する契約総額のことです。収益がいつ認識されるかは問いません。3年間で30万ドルの契約に今日署名すれば、そのうち今年のARRになるのは10万ドルほどにすぎなくても、即座に30万ドルのBookingsになります。Bookingsはコミットメントを測るものであり、認識済みの収益や経常収益を測るものではありません。
Bookingsとは
Bookingsとは、契約が締結された瞬間に顧客が確約する契約総額のことです。その収益が実際にいつ認識・請求・回収されるかは問いません。すでに得た収益を測るものではなく、営業側のコミットメントを先読みして測る指標です。
例
ある顧客が総額30万ドル(年10万ドル)の3年契約に署名したとします。契約に署名した瞬間:
- Bookings = 30万ドル。コミットメントの全額が即座に記録されます。
- 今年のARRへの寄与 = 約10万ドル。そのコミットメントのうち、現在年換算されている一部分だけです。
- 今月の認識収益 = 約8,333ドル。契約価値を36か月の契約期間全体に均等に振り分けたものです。
3つの数字はすべて同じ取引について述べていますが、答える問いはそれぞれ異なります。営業がどれだけコミットしたか(Bookings)、現在のランレートはいくらか(ARR)、この期間にどれだけ収益を計上できるか(収益)です。
Bookings対ARR対収益
| Bookings | ARR | 収益 | |
|---|---|---|---|
| 測るもの | 署名時点の契約総額 | 稼働中の経常収益の年換算ランレート | 特定期間に認識された収益 |
| タイミング | 署名時に一度だけ記録 | 今現在稼働しているものだけを反映 | サービス提供期間にわたって認識 |
| 複数年契約の場合 | 即座に全額を計上 | 今年分だけを計上 | 契約期間にわたって按分して認識 |
これがBookingsの報告でもっとも多い混乱の原因です。大型の複数年契約1件で、ある四半期のBookingsは劇的に跳ね上がっても、ARRや収益はそれとは比べものにならないほどしか動きません。これらの指標が実際にどう計算されるかはARRとMRRをご覧ください。
Bookingsが重要な理由
Bookingsは認識収益の指標ではありませんが、営業組織が追うべきもっとも重要な数字のひとつです。
- もっともクリーンな営業成果の指標です。 Bookingsは、財務側が後でその収益を時間をかけてどう配分するかとは関係なく、実際に成約したものを、成約した瞬間に捉えます。
- パイプライン予測を動かします。 営業責任者は、現在のパイプラインと営業活動が目標達成のペースに乗っているかを判断するのに、ARRや収益のトレンドではなくBookingsのトレンドを使います。
- 契約期間の変化を早期に浮かび上がらせます。 より長い契約(あるいは短い契約)への急な移行は、ARRに完全に表れるよりずっと前に、Bookingsとバックログに現れます。
よくある混乱ポイント
- BookingsとBacklog。 バックログはBookingsのうちまだ認識されていない部分で、署名済み契約のもとでこれから提供される将来の収益です。大型の新規Bookingsは、そのままバックログに積み増されます。
- BookingsとARRの成長。 Bookingsの成長をARRの成長であるかのように報告すると、実際に経常的で今稼働している収益がどれだけ伸びたかを過大に見せてしまいます。同じ四半期に大型の複数年契約が数件重なると、犯しやすい間違いです。
- 更新と拡大。 更新やエクスパンション(アップセル)を「新規Bookings」として数えるかどうかは、企業ごとの慣習によって異なります。チーム間や期間をまたいでBookingsの数字を比較する前に、明確に定義しておく価値があります。