エグゼクティブサマリー
Dealroom とのパートナーシップでお届けする、ChartMogul SaaS 成長レポート第 2 号へようこそ。
本レポートでは、世界各地のブートストラップ企業と VC 出資の SaaS 企業の成長指標を分析し、比較します。あわせて、2,500 社を超える SaaS 企業のデータに基づく最新の成長トレンドとベンチマークもお届けします。
SaaS 企業の資金調達方法をどう選ぶかは、事業にとってもっとも重要な選択の一つです。一般的な道筋は、ブートストラップで自らの利益を成長に充てるか、ベンチャーキャピタルから資金を調達して一気にスケールするかのどちらかです。今日、VC 投資の獲得は容易ではありません。また、持続可能性と効率性が重視される、コスト意識の高い時代でもあります。本レポートは、選んだ成長経路に応じて現実的な期待値を設定するための、明確なガイドとなることを目指しています。
調査から浮かび上がったインサイトは、次の 5 つです。
- ARR 100 万〜3,000 万ドルのブートストラップ企業は適応が速い一方、VC 出資企業のほうが成長は速いです。少ないリソースで運営することに慣れているブートストラップ企業は、市場のボラティリティに素早く適応し、VC 出資企業より早く成長を安定させます。これは、VC 出資企業のような財務的なセーフティネットを持たないブートストラップ企業のレジリエンスを浮き彫りにしています。
- 景気後退が最も強く打撃を与えたのは、ARR 100 万ドル未満の VC 出資スタートアップです。これは資金の入手可能性に対する脆弱性を示しています。ブートストラップ企業も経済的な逆風と無縁ではありませんが、長期的には VC 出資企業より一貫した成長率を維持してきました。
- 新規ビジネスはやや回復していますが、ARR 100 万〜3,000 万ドルの企業は依然として成長の再点火に苦しんでいます。ブートストラップ企業は成長を自社の収益に頼ります。倹約的であるがゆえに、新規ビジネスの大幅な減速、さらには減少を経ても素早く適応しました。対照的に、VC 出資企業はパンデミック後を乗り切るために現金準備を使ってきましたが、投資が停滞するなかで、やはり成長の再点火に苦しんでいます。
- ARR 100 万ドル未満の SaaS スタートアップは、資金調達モデルにかかわらず同じ水準で顧客を維持しています。ただし最近は、とくに VC 出資スタートアップで顧客リテンション率の低下が見られ、スケールを目指すこれらの企業が直面するリテンションの難しさを示しています。
- ネットレベニューリテンションは安定し、ARR 100 万〜3,000 万ドルでは VC 出資企業がブートストラップ企業を上回っています。新規顧客の獲得は難しくなっています。新規ビジネスが減速するなか、SaaS 企業はいずれも戦略を転換し、景気後退期の成長ドライバーとしてエクスパンションを活用しました。
本レポートは、パートナーである Dealroom と同僚たちの協力なしには実現しませんでした。このレポートを形にしてくれた Bianca、Koen、Toni、Rachel、Thomas、Orla、Yoram に、あらためて感謝します。
敬具
Sofia Faustino
成長のマイルストーン
ブートストラップ企業は VC 出資企業より直線的で安定した成長をします。上位四分位のブートストラップ企業は 2 年で ARR 100 万ドルに到達し、VC 出資企業よりわずか 4 か月遅いだけです。
対照的に、中央値の VC 出資企業とブートストラップ企業は、30 万ドルの節目にはほぼ同じ時期に到達します。しかし、そのマイルストーンから ARR 100 万ドルまでの区間では VC 出資企業が成長で優位に立ち、3 年未満で ARR 100 万ドルに到達します。ブートストラップ企業は 3 年超かかります。この差は下位四分位で大きく広がり、成績の低いブートストラップ企業が外部資金なしに成長を加速させることの難しさを浮き彫りにしています。
全体として、ブートストラップ企業は VC 出資企業に比べ、どの四分位でもより直線的で一貫した成長パターンを示します。VC 出資企業は外部資金の恩恵を受けていますが、資金だけで指数関数的な成長を説明できるわけではありません。データが示すのは、外部資金が成長と相関するということであり、VC 出資の SaaS 企業がブートストラップ企業を上回る理由はそれだけではありません。
In this time-to-ARR milestone comparison chart we can see that there isn’t a lot of difference in performance between VC-backed and bootstrapped companies up to around $500K in ARR. Beyond that milestone the VC-backed companies generally start to pull away over time. The additional capital, combined with greater expectations on these companies to deliver outsized results likely play a big part in this divergence. But the reason for the branching is also partly self-fulfilling, it is after all much easier for fast growing companies to raise VC capital.
ARR 成長率
ARR 100 万〜3,000 万ドル
ブートストラップ企業は適応が速い一方、VC 出資企業のほうが成長は速いです。2020 年を通じて、SaaS 企業はいずれも高い成長率を享受しました。ブートストラップ企業も VC 出資企業と同じように好調でした。しかし 2021 年には、成長が大きく減速します。ブートストラップ企業のほうが先に打撃を受け、1 年足らずで成長率の中央値が 27 パーセントポイント低下しました。2021 年終盤以降は成長が安定し、2024 年 Q1 までの低下は 5 パーセントポイントにとどまります。ただし 2024 年 Q1 は、ブートストラップの SaaS 企業にとって過去最低の成長率となりました。上位四分位のブートストラップ企業では、減速はさらに顕著でした。
対照的に、VC 出資企業の減速はより緩やかで、2022 年末までの低下は 21 パーセントポイントでした。成長率の中央値はそれ以降、横ばいで推移しています。上位四分位の VC 出資企業の成長は 2022 年半ばから安定していました。現金準備を使えたことが要因でしょう。しかし資金が枯渇すると、トップパフォーマーでさえ 2023 年 Q3 から 2024 年 Q1 にかけて成長率が 15 パーセントポイント低下し、過去最低を記録しました。VC 出資企業はブートストラップ企業より速く成長します。とはいえ、少ないリソースで運営することに慣れているブートストラップ企業は市場のボラティリティに素早く適応し、VC 出資企業より早く成長を安定させました。これは、VC 出資企業のような財務的なセーフティネットを持たないブートストラップ企業のレジリエンスを示しています。
Combining funding and revenue data for early-stage startups is the holy grail of venture benchmarking. This collab between ChartMogul and Dealroom finally makes the picture complete. It shines a light on long-held assumptions, and maybe busts a few myths. Venture capital accelerates time to revenue. It helps startups scale bigger and faster, particularly post-Seed. But the best bootrapped startups perform substantially better than the median venture-backed startup. Many startups on the venture track could learn from their profitable bootstrapped peers.
ARR 100 万ドル未満
景気後退が最も強く打撃を与えたのは、VC 出資のアーリーステージ・スタートアップです。ARR 100 万ドル未満のブートストラップ企業は、これまで成長で VC 出資企業に後れを取ってきましたが、最近の減速は VC 出資企業をより強く直撃しました。2024 年 Q1 はすべての SaaS 企業にとって過去最低の成長率となり、VC 出資スタートアップは 2021 年 Q2 に 126% というピークをつけた後、そこから 90 パーセントポイント低下しています。ブートストラップ企業では、2020 年 Q4 から 2024 年 Q1 にかけて ARR 成長率の中央値が 60 パーセントポイント鈍化しました。
経済的な影響がもっとも顕著だったのは、2021 年後半から 2024 年 Q1 までの上位四分位です。VC 出資スタートアップは少なくとも 300 パーセントポイントの低下を経験し、ブートストラップのスタートアップは 180 パーセントポイントの低下でした。アーリーステージのスタートアップは資金調達の構造にかかわらず景気後退期に脆弱ですが、VC 出資企業のほうが影響は目に見えて大きくなります。VC 出資企業は資金が得やすい好況期には大きく伸びますが、景気後退期にはより強くさらされます。ブートストラップ企業も景気後退と無縁ではありませんが、外部資金に頼らず、より穏当で持続可能なペースで成長します。
ARR 100 万ドル未満の SaaS 企業は、いまではより規模の大きい企業と同水準の成長率になっています。ARR 100 万ドル未満の SaaS 企業の成長はあまりに鈍化し、いまでは ARR 100 万ドル超の企業と同水準の成長率になりました。直近 3 四半期では、ブートストラップ企業の成長率の中央値はほぼ同一でした。2020 年と 2021 年は成長ブームでしたが、成長と VC 投資の両面で異常な時期でした。いま、成長率はかつてないほど低い水準にあります。厳しい市場が、SaaS 企業のすべてを新たな常態への適応へと向かわせたのです。
新規ビジネスの成長
ARR 100 万〜3,000 万ドル
新規ビジネスは回復していますが、SaaS 企業はいずれも成長の再点火に苦しんでいます。2020 年末まで、VC 出資企業とブートストラップ企業のどちらでも、SaaS の新規ビジネスは急速に伸びていました。減速を先に感じたのはブートストラップ企業で、2021 年初めから 2022 年初めにかけて新規ビジネスの成長率はマイナスに転じました。それ以降、新規ビジネスは緩やかに回復しています。VC 出資企業も似た傾向をたどりましたが、成長率がマイナスになることはありませんでした。2022 年終盤以降は、中央値でも上位四分位でも、SaaS 企業はいずれも同水準の新規ビジネス成長率になっています。
ブートストラップ企業は成長を収益だけに頼るため、倹約を求められ、新規ビジネスが鈍ったときには素早く適応せざるをえません。VC 出資企業はパンデミック後を乗り切るために現金準備を使いましたが、投資が停滞するなかで、やはり成長の再点火に苦しんでいます。現在の環境は、SaaS 企業のすべてを効率性重視へと向かわせました。投資が回復したときに VC 出資企業が再び高支出へ戻るのかはまだ分かりませんが、慎重さを保たなければならないブートストラップのスタートアップは、丁寧な資金管理が生き残りに役立つことをパンデミック期に示しました。
SaaS businesses still need to triple, triple, double, double their growth in their first years. The only way you can do it is with more efficient sales, meaning you have to find your niche market to make this growth happen. With customers at Loyee.ai, we see that VC-backed startups are way more rigid when finding their ideal customer, persona, and signals of who to go after. This way, they are more likely to say “no” to prospects who don’t fit, or don’t promise that growth. Bootstrapped businesses are less targeted with their sales efforts, saying too often “yes” to prospects that hinder them from growing. They pursue short-term revenue wins rather than betting on future growth. If you are VC-backed or bootstrapped, your risk appetite for betting on specific markets might differ, but you should always know who to go after and why. Hone into the companies that benefit most from what you offer already NOW.
ARR 100 万ドル未満
VC 出資企業では新規ビジネス ARR の成長が停滞し続け、ブートストラップ企業はマイナス圏に落ち込んでいます。2020 年初め、VC 出資企業とブートストラップ企業の新規ビジネス ARR 成長率の中央値は同水準で、ブートストラップ企業が VC 出資企業を上回ることもありました。この傾向は直近の四半期で大きく変わりました。ARR 100 万ドル未満のブートストラップ企業では、2020 年 Q4 から 2021 年 Q3 にかけて新規ビジネスが 50 パーセントポイント低下し、2021 年終盤に前年同期比 8% のピークをつけた後、続く 4 四半期のうちにマイナス圏へ落ち込みました。2024 年 Q1 は -9% で、過去 2 番目に低い成長率となりました。
VC 出資企業では、2021 年 Q2 から新規ビジネスの成長が鈍り始め、2 四半期で 50 パーセントポイント低下しました。2024 年 Q1 は 5% で過去 4 年間で最も低い新規ビジネス成長率となりましたが、2023 年半ばには緩やかな加速の兆しも見えていました。VC 出資企業はブートストラップ企業より多くを新規ビジネスの獲得に投じられます。より大きな営業組織や高度な手法にも投資できます。しかしこの優位性は、顧客獲得が難しくなったこの 2 年ほどで薄まりました。長期的に見れば、VC 出資企業もブートストラップ企業も、新規ビジネス獲得の厳しい環境から等しく影響を受けています。
顧客リテンション
ARR 100 万〜3,000 万ドル
顧客リテンションは安定して推移し、VC 出資企業がブートストラップ企業を上回っています。2020 年 Q1 から 2021 年 Q4 にかけて、VC 出資企業は顧客リテンション率を 6 パーセントポイント改善しました。ブートストラップ企業は 2020 年第 1 四半期に 6 パーセントポイント低下しましたが、2021 年 Q4 までに素早く回復しました。2022 年半ば以降、両者のリテンション率は似た推移をたどっており、ブートストラップ企業のリテンション率の中央値は VC 出資企業より 5% 低い水準です。上位四分位では、顧客リテンション率はほぼ同一でした。
SaaS で高い顧客リテンションを実現するには、優れたプロダクト、強力なカスタマーサクセスチーム、そして適切な料金モデルが必要です。この点では、中央値の VC 出資企業のほうがブートストラップ企業より概して良い成績を収めています。ただし上位四分位を見ると、ブートストラップ企業は資本投下がなくても、VC 出資企業と同じくらい効果的に顧客を維持できることが分かります。
Within the SaaStock community over the last year we have been seeing growth for bootstrapped companies but they have a lower NRR than the venture backed SaaS companies and struggling to solve in many cases, hence lower overall rate of growth than VC backed SaaS.
ARR 100 万ドル未満
SaaS スタートアップは、資金調達モデルにかかわらず同じ水準で顧客を維持しています。プロダクトマーケットフィットの確立に取り組むアーリーステージの SaaS スタートアップにとって、高い顧客リテンションを保つのは容易ではありません。大半の四半期では、中央値も上位四分位も、資金調達モデルにかかわらず SaaS 企業の顧客リテンション率は似た推移をたどってきました。ただし 2022 年末以降、VC 出資スタートアップでは中央値と上位四分位のリテンション率がおよそ 5 パーセントポイント鈍化しています。この低下は新規ビジネス ARR の減速と重なり、アーリーステージの SaaS スタートアップが成長を目指しながら高い顧客リテンションを保つことの難しさを浮き彫りにしています。
ネットレベニューリテンション
ARR 100 万〜3,000 万ドル
ネットレベニューリテンションは安定し、VC 出資企業がブートストラップ企業を上回っています。2020 年の低下の後、ブートストラップ企業のネットレベニューリテンション(NRR)の中央値は、2020 年 Q4 から 2021 年 Q3 にかけて 10 パーセントポイント改善しました。VC 出資企業は 2021 年の初めから終盤にかけて NRR を 7 パーセントポイント改善しました。それ以降は同様の改善は見られませんが、ブートストラップ企業の NRR の中央値はいまでは VC 出資企業に近づいています。ブートストラップ企業と VC 出資企業のどちらも、上位四分位は 2022 年に NRR 100% 前後に達しましたが、その後はやや低下しています。現時点では、VC 出資企業のほうが良い成績です。
新規ビジネスが減少するなか、ブートストラップ企業も VC 出資企業も、エクスパンションによる成長への依存を強めています。新規顧客の獲得にはコストがかかるため、SaaS 企業はいずれも戦略を転換し、景気後退期の成長ドライバーとしてエクスパンションを活用しました。
Net revenue retention shows VC and bootstrapped companies doing essentially the same numbers. I personally wouldn't trade 70% of my business for 200 basis points on NRR. Revenue overall is obviously getting crunched for everyone but from the peak to today there is a 4.5x drop in ARR growth and 4.4x for bootstrapped companies, so SaaS sucks just as much whether you're bootstrapped or VC backed! Overall, I'm not really surprised by this data as it just confirms that over the long term, if you want to run a profitable SaaS business, being bootstrapped is far more profitable for founders than going the venture route.
NRR 100% 超を継続的に達成できるのは、SaaS 企業の上位デシルだけです。NRR 100% 超を一貫して達成できるのは、外部資金を受けているかどうかにかかわらず、概して SaaS 事業の上位デシルに限られます。2021 年 Q4 から 2024 年 Q1 まで、ブートストラップ企業と VC 出資企業の NRR は似たパターンをたどり、2022 年 Q3 にピークをつけました。それ以降、ブートストラップ企業の NRR は 12 パーセントポイント、VC 出資企業の NRR は 10 ポイント低下しています。
ネットレベニューリテンション(NRR)を 100% 超で維持することは大きな成果であり、通常はトップクラスの SaaS 企業に限られます。2021 年 Q4 から 2024 年 Q1 にかけて、ブートストラップ企業と VC 出資企業のどちらも NRR は 2022 年 Q3 にピークをつけ、その後は低下しています。ブートストラップ企業は 5 ポイント、VC 出資企業は 6 ポイントの低下でした。これは、資金調達モデルにかかわらずトップティアの SaaS 事業も、直近の四半期では高いエクスパンション指標を維持するうえで逆風に直面してきたことを示しています。
ARR 100 万ドル未満
VC 出資の SaaS には NRR でわずかな優位がありましたが、いまではブートストラップ企業とほぼ同水準です。VC 出資の SaaS 企業は、ブートストラップ企業よりネットレベニューリテンション(NRR)率がわずかに高いのが通例です。一方、顧客リテンション率は ARR 100 万ドル未満の SaaS 企業のあいだで似た水準にあり、資金調達の有無で顧客ロイヤルティが大きく変わるわけではないことを示しています。しかしネットレベニューリテンションのデータからは、VC 出資スタートアップが効果的なアップセルとクロスセルの戦略によって、既存の顧客基盤からより多くの収益を生み出せていることが分かります。2023 年初め以降、VC 出資スタートアップとブートストラップのスタートアップの NRR 中央値の差は縮まり、NRR は SaaS 企業のあいだでほぼ同じになっています。資金が枯渇するなかで、資金水準とエクスパンション型の成長戦略を実行する力とのあいだには相関があるのかもしれません。
新規ビジネス、エクスパンション、再開
ARR 100 万〜3,000 万ドル
SaaS 企業はいずれも、成長のドライバーとしてエクスパンションへの依存を強めています。この 4 年間で、ブートストラップ企業の獲得 ARR のうち新規ビジネスが占める割合は 67% から 55% になりました。VC 出資企業では、この割合が 2020 年 Q1 の 58% から 2024 年 Q1 には 54% へ変化しています。再開の比率はどちらも一定で、10〜11% のあいだで推移しています。
当初、ブートストラップ企業は VC 出資企業より新規ビジネスへの依存が強い状態でした。しかし 2021 年初めからは、どちらのタイプの SaaS 事業も似た軌跡をたどるようになります。それ以降、獲得 ARR のうち新規ビジネスが占める割合は低下し、いまでは両者の値はほぼ同一です。新規ビジネスの成長率が鈍化するなか、VC 出資企業もブートストラップ企業も、成長のドライバーとしてエクスパンションへの依存を強めています。
ARR 100 万ドル未満
新規ビジネスが減るなかで、SaaS スタートアップは再開への依存を強めています。ブートストラップ企業では獲得 ARR の内訳がわずかに変わっただけですが、この 4 年間でその変化を最も強く感じたのは VC 出資企業でした。新規ビジネスの成長減速の影響を受け、新規ビジネス ARR から得られる割合は低下しました。エクスパンションによる収益の割合は横ばいのまま、VC 出資企業では再開による収益の割合が増えています。この 2 年ほどで、再開由来の ARR は 5 パーセントポイント上昇し、獲得 ARR 全体の 11% に達しました。データが示すのは、現在 VC 出資企業が成長のドライバーとして再開への依存を強めているということです。
調査手法と用語集
すべての集計値は、ChartMogul の匿名化・集計済みデータを分析して算出しました。マイルストーンの調査では、全期間のデータを使用しました。
データをブートストラップ企業と VC 出資企業に分類するにあたっては、Dealroom と協働しました。ベンチャーキャピタルのラウンドを実施した企業、またはベンチャーキャピタル、コーポレートベンチャー、アクセラレーターの支援を受けている企業を VC 出資と分類しました。外部資金をいっさい受け入れていない企業をブートストラップと分類しました。
用語集
ARR:Annual Run Rate(年間ランレート、MRR × 12)
MRR:Monthly Recurring Revenue(月次経常収益)
CRR:Customer Retention Rate(顧客リテンション率)
NRR:Net Revenue Retention Rate(ネットレベニューリテンション率、Net Dollar Retention/NDR とも呼ばれます)
獲得 ARR:新規ビジネス ARR、エクスパンション ARR、再開 ARR の合計